ヒルトンホテル

現在、ヒルトンホテルというと多くの人は新宿のヒルトンホテルを思い浮かべるかもしれないが、以前は赤坂にあった。
現在は「東急キャピトルタワー」が建つこの地は、その昔は星が良く見える小高い丘だったとのこと。明治時代には華族が集まる料亭「星岡茶寮」が開業。しかし、戦災によって消失してしまう。その後、アジアの拠点を求めていたヒルトンインターナショナルと、欧米のホテルのノウハウを必要としていた東急が合併して1963年に東京ヒルトンホテルがオープンした。
このホテルは1966年にビートルズが来日した際、メンバーが最上階のプレデンシャルスウィートに宿泊したことでも有名。その他にもデビッド・ボウイやエリック・クラプトンといった外国のアーチストからも愛されたという。
しかし、開業後20年と定められていた契約が切れた1984年からはキャピトル東急と改称された。ヒルトンは同年、西新宿にヒルトン東京として新たに開業した。
キャピトル東急ホテルはその後、老朽化のために2006年11月30日に営業を終了。その後、ホテルの建物は壊され、2010年に東急キャピトルタワーとして生まれ変わる。現在はその中に「キャピトルホテル東急」があり、多くの観光客にとって居心地の良い場所となっている。
ヒルトンからキャピトル東急になったのが1984年のことだから、ちょうどお隣のホテル・ニュージャパンの火災や、山王ホテルの移転などが行われた時期なので、赤坂見附近辺は1983〜84年にかけては大きな変革期だったと思われる。

参考文献:「TOKYU CAPITOL TOWER -THE CAPITOL HOTEL TOKYU-」(キャピトルホテル東急提供)

日枝神社入口から見た風景。左側が旧ヒルトンホテル、現在の TOKYU CAPITOL TOWER、そして右側の高い建物が山王ホテル。現在の山王パークタワーである。

ヒルトンホテルは客室内にふすまや障子を利用するなど、モダンでありながらもジャパニーズテイストを感じさせる造りになっていた。その流れを今でも受け継いでいるのか、入口付近はこのような和風な雰囲気を醸し出している。そういったところも、外国人観光客に人気のゆえんだろう。